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エイズが発症した際の症状

2019年12月26日

エイズという病気が報告されてから世界中で恐れられてきましたが、今もなお新規感染者の減少は見られません。
さらに世界に目を向けてみると、主な先進国の中でも唯一新規感染者数が増加傾向にあるのが日本です。
HIVやエイズに対して無関心であったり、またはどこか他人事のように考えている人が多い事が背景にあります。

HIV=エイズという連想する人も少なくありませんが、両者は全く別物です。
日本語に訳するとHIVはヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前で、エイズは後天性免疫不全症候群という病気の名前になります。
つまりHIVに感染したからといってすぐにエイズを発症して死に至る訳ではないのです。

性行為などでHIVに感染した場合、その2週間前後でウイルスが体内で急激に増殖します。
CD4陽性Tリンパ球数が低下する事で、発熱やリンパ節の腫れ、咽頭炎など風邪のような症状が出る事もありますが、感染者全員に出る訳ではありません。
この急性感染期が過ぎ去ると特に症状がない無症候期に入ります。
ウイルスの量は増えも減りもせず、ほとんど一定のところを保っています。

無症候期の期間は個人差があり、10年以上続く人もいれば、中には1年ほどでエイズを発症してしまうケースもあります。
また無症候期といっても、体内ではCD4Tリンパ球の数も減っていくので、どんどん免疫力低下していきます。
特徴的な症状は乏しいですが、後期には発熱や倦怠感、リンパ節腫脹などの症状が現れるようになっていきます。

免疫力低下によって様々な感染症にかかりやすくなり、また通常の免疫機能を持つ人では極めて稀な悪性腫瘍も発症しやすくなります。
厚生労働省が定めた代表的な23疾患のうち、一つでも発症するとその時点でエイズと診断されます。
様々な感染症や悪性腫瘍以外にも食欲低下や下痢、低栄養状態など全身状態も悪化し、HIV脳症を来す場合もあります。
エイズ発症後、特に治療を行わないで過ごすと2年ほどで死亡するとも言われています。

エイズが発症した際の治療方法

HIVに感染した場合は早期発見、早期治療が何より大切だと考えられています。
抗HIV薬を複数組み合わせて投与する事でエイズの発症を遅らせたり予防する事が可能だからです。
ただし全員が早い段階で感染に気付くものでもありません。
中には体調不良がきっかけで病院を受診し、既にエイズを発症しているケースもあるのです。

エイズを発症している事を知ると、既に免疫不全状態で手の施しようがないイメージがありますが、適切な治療を受ける事で普通の生活を送るまでに回復させる事は可能です。
まずエイズを発症しているという事は指標疾患の何かを発症している事になるので、その病気の治療と抗HIV治療との両方を行っていきます。
エイズ発症後であっても抗HIV薬は有効で、実際エイズによって命を落とす人も少なくなってきているのです。

エイズを発症してから治療を始めた人でも免疫力が回復し、その後も元気に生活出来ている人はたくさんいます。
それでもエイズ発症前から治療を開始するのと、発症後に治療を始めるのではその後の生存率に差がある事がわかっています。
また抗HIV薬で症状が回復しても後遺症が残る事もあるので、やはり早期治療が大切になるのです。

もちろんHIVに感染しないために、性行為の際には必ずコンドームを着用するという事が大事ですが、怖がらずに積極的に検査を受けにいく事も必要です。
陽性反応が出た時はショックですが、早く治療を開始すればウイルス量をコントロールしながら、上手くHIVと共存して健康的に生活を送る事が出来ます。
また恋人や配偶者などパートナーへの感染を防ぐ事も出来るメリットもあります。
検査は保健所や病院、また最近は検査キットなどで行う事も可能です。