HIVの感染ルートと予防

2019年11月21日

今も昔もHIVは恐ろしい病気として知られています。
医療が発達した現代も完治する方法は未だに見つかっておらず、不治の病というイメージがつきまとうのです。
ただしHIVウイルス自体は人の体内でしか生きられず、空気や水に触れると簡単に感染力を失います。
ちなみにHIVは精液と膣分泌液、血液、母乳に多く含まれており、涙や汗、尿などにもごく僅かな量が含まれていますが、感染させるに至る量ではありません。
つまり普段の日常生活で感染する事は無く、そのルートは限られているのです。

感染ルートは性的感染と血液感染、母子感染の3つに限られます。
その中でも最も感染者や患者数が多く報告されているのが性行為によるものです。
基本的にHIV感染者とのコンドームを付けない1回の性行為での感染確率は0.1~1%と言われています。
この感染確率は他の性病に比べてもそれほど高いものではありません。

それでも性行為の経験がある人なら、誰もが感染のリスクは抱えています。
セックスをする事で女性なら膣粘膜から、男性は亀頭部分の細かい傷からHIVが侵入して感染するのですが、異性間に比べると男性同士の性行為の方が感染確率は高まります。
男性同士の性行為は腸管粘膜に精液が侵入する事になりますから、元々刺激に強い膣よりもリスクは高くなります。
また、妊娠の可能性も無いためコンドームを使用しないで性行為に及ぶケースが多く、それがまた感染確率を高めてしまいます。

血液感染は輸血や医療現場での針刺し事故、麻薬などを使う際の注射針・注射器の使いまわしによるものです。
輸血はしっかりと検査が行われているので安全性は高いですが、不幸にも上手くHIVウイルスがすり抜けた血液が輸血されてしまう事が稀にあります。
一方、母子感染は妊娠初期にHIV検査が積極的に行われている事、もし感染がわかった際も抗HIV薬を投与され、生まれた後は母乳ではなくミルク哺育にする事で子供への感染は免れます。

もしもHIVに感染してしまったら

HIV感染を予防するにはコンドームを正しく使用する事です。
コンドームによって精液や膣分泌液、血液が粘膜や傷口と濃厚な接触するのを防ぐ事が出来るのです。
また、クラミジアや梅毒など他の性病にかかっていると、感染確率が高まるので放置せずに早く治療を受けて完治させる事が大切です。

もし何らかの不安行為があり、その後にHIV特有の初期症状が出ると、気にはなるけれど不安で検査も受けられなくなるかもしれません。
ただHIVに感染してもすぐにエイズを発症する訳ではなく、早い段階から治療を開始すればエイズの発症を予防する事も可能です。
そして早期治療を開始するには何より早期発見が大切になります。

HIVは感染した2~3週間後に発熱や頭痛、咽頭痛などインフルエンザのような症状が現れる事があります。
ただし特別な症状が出る訳ではなく、また自然に治っていくものなのでほとんどの人が気にする事なく過ごしてしまいます。
さらに初期症状が終わった後はしばらく何の症状も出ない無症候期へと突入します。
健康的な人と同じように生活できるので、検査を受けない限りは感染に気付く事がありません。

HIVを早期発見するにはこの無症候期の間に検査を受けて知るしかありません。
検査は保健所や病院、自宅に取り寄せられる検査キットでも受ける事は可能です。
保健所なら無料で、病院は自分の好きなタイミングで、そして検査キットなら自宅で検査が出来るというメリットがあります。
感染している事を想像すると誰もが不安に感じるものですが、早期発見する事で早く抗HIV薬の治療を開始でき、それによって健康な人と変わらず生活する事ができ、寿命も延ばす事が可能になります。